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2022-03-30 06:00:00

駄菓子屋 インボイス制度 消費税はどうなる?

みなさん、こんにちは。今回は、日頃ご相談を頂くことが多い話の中から、消費税の話をご紹介します。

2023年10月に消費税導入後、最大の改正があります。「Invoice制度」導入です。

 

日本に消費税が導入されて30年ほど経ちますが、最大の改正で、根底から考え方が変わります。

 

不動産賃貸だけでなく、商店を営む方、フリーランスの個人事業主などなど、多くの業種に関係あります。

 

ですので、情報提供的な意味を込めて、早めにお伝えをします。

 

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このInvoice制度は海外では導入している国は多く、一般的な制度です。

 

海外で名刺を頂くと、消費税のインボイスコードが記載してあったり、レシートにインボイスコードが記載されていたりします。

 

では、このInvoice制度導入の目的は何か?

 

目的は、ずばり「消費税の免税業者のもらい得を無くす」ことです。

 

①現在の制度と、②2023年からの改正後二つの視点でみてみましょう。

 

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 【現在の制度では?】

 

その会社や個人事業主の、2年前の消費税がかかる年間売上が1000万円以下では、消費税を納付する必要はありません。

(いくつか例外規定もあります)

 

いわゆる消費税の免税事業者になります。

 

例えば、駄菓子屋さん

扱うお菓子も1個10円とかですので、年間の売上が1000万円ない、ということもあります。

 

このようなお店は、消費税を納税する必要はありません。免税の業者です。

 

ですが、50円のお菓子を買うと、5円消費税を払うのです。

この消費税5円はどこにいくか?

ここがポイントです。

 

実は、この消費税相当の5円は…

 

駄菓子屋さんの「売上の一部」になってしまいます。

 

駄菓子屋さんは消費税相当をもらって終わり。納税しなくよいのです。

 

つまり「もらい得」です。

 

 

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【2023年10月からは?】

 

国としては、「これって制度としておかしいですよね?

消費税を納める人しか、消費税を受け取れないようにしましょう

 

という趣旨の改正がされます。

 

今後は、消費税相当を請求するには、Invoiceコード(税金の業者コード)を税務署から取得していないと、

消費税相当額を受け取るのが難しくなります。

 

そして、このInvoiceコード番号を取得する」=「消費税の課税事業者になること」を意味します。

 

つまり、消費税を納める業者のみが、消費税を請求できるように変わっていきます。

 (後述の 「ではインボイスコードが無いと、どうなるのか!?」も参照ください)

 
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【では、実際にインボイス制度導入後の請求書をみてみましょう】

 

赤枠が今後追加になるものです。

 

特に請求書の右上にある「登録番号T012345・・・」。これがインボイスコードです。

 

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【では、インボイスコードが無いと、どうなるのか!?】

 

実は、インボイスコードがなくても、従来どおり「消費税を上乗せした金額を請求」することは禁止されてはいません。

 

どういうことかというと・・・?

 

もし請求書右上のインボイスコードが記載されていないとします。

 

これが無いということは、 

あなたは消費税免税業者ですよね? 消費税もらっただけで、納めないなら、

消費税分は払いませんよ」と取引先等から嫌がられるでしょう。

 (取引先側では、消費税相当の支払いをしても、消費税の計算上は原則控除不可です)

 

結局、消費税課税業者を選択し、インボイスコードを取得しないと、改正後は消費税相当を請求しにくくなります

 

このようにして、国はもらい得をなくそうとしています。

 

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消費税免税事業者には、事実上、売上が減るのと同じ影響があります。

 

店舗の賃料などは、本体10万円+消費税1万円=11万円で、利回りを見込んでいるケースが多いです。響大です。

 

(なお、いきなり消費税相当として見込んでいた分が無くなると影響が大き過ぎます。

そのため、2023年10月の導入から6年間かけて、このもらい得を段階的になくしていきます。)

 

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【整理すると】

2023年から、消費税の大改正がある

・消費税 免税事業者のもらい得をなくすのが目的

免税事業者は、消費税を受け取りにくくなる

消費税を受け取るには、消費税課税業者になり、インボイスコードが必要

 

あえて簡潔に書いており、厳密には違う面もありますが、これが制度の大枠です。

まずはイメージをつかんでいただけばと思います。

 

一定の有利な対策をとることも出来ます。気になる方は、ご連絡頂ければと思います。

 

今回は長くなりましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました!

 

 

2022-02-28 09:00:00

たくさん接待して節税!!これは正しいの?

みなさんこんにちは!

 

今回は、日本のみならず、海外からも、相談を受けることが多い内容をご紹介します。

 

やはり皆さん気になるのが、節税方法なのですね。

 

特に多いのが、経費の使い方です。

 

では今回は、以下の実際の事例を、ご紹介します。

 

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こんな相談を受けました。

 

「先日、会計事務所から『税金を払いたくないなら、たくさん接待交際費を使って、経費をつくったほうがよい』とアドバイスされたのです。

 

なので、たくさん接待交際費を計上するように頑張ってるんですよ」

 

みなさん、これはどう思いますか?

 

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仮に10万円を一晩の接待で使ったとします。税率は25%だとします。

 

税率相当の25,000円は接待することで経費になり、税金を減らす効果があります。

これは狙いどおりですね♪

 

では、残りの75,000円はどこにいくの?

 

これが大事です。

 

答えは、ただのキャッシュアウトです。

 

つまり、夜の街に消えていくだけです

 

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本当に必要な接待は全然構いません。お付き合いもありますしね。

 

楽しい時間を過ごして、関係を良くすることも大事です。

 

ただ、無理に使うのはもったいないです。

 

「頑張って接待交際費つかい経費つくります!」というのは、あまり得策ではないということです。

 

 

2割税金払っても、8割残ればよいのでは?と考えるのも一つの手です。

 

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みなさん意外とこの視点がありません。無理に使わないほうが、お金たまりますよ。

 

こんなことをアドバイスする会計事務所の職員も、「おいおい」という感じです。

 

貯まったお金をまた投資して、大切な財産を増やしていきましょう、と思います。

 

以上、日本だけでなく、海外の方からも同じような質問を受けるのことが多いので、ご紹介しました。

 

お読みいただき、ありがとうございました

(^^)/

 

 

 

 

2022-02-24 06:00:00

確定申告書を拝見すると、一目で「おやっ?もったいないな」と思う点

みなさんこんにちは!

 

今回は、不動産の話題ではなく、「税金の話題」をお伝えしようと思います。

 

私は、公認会計士・税理士・宅地建物取引士・不動産証券化マスター(不動産ファンドについての資格です)などなど資格を持っていまして、

 

日頃、これらの知識を組み合わせて、セミナーやコンサルティングを行っています。

 

そして、最近一番楽しんで勉強しているのは、英語なのです(^^)/

 

「いったい、どれが本業なの!?」と思うかもしれませんが(笑)

 

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さて、日本は確定申告の時期ですが、

 

確定申告書の1枚目を拝見すると、一目でおやっと思う、もったいない点があるのです。

 

下記が所得税の確定申告書の第一表です。

 

あるところに丸が付いていないケースが多いのです。

 

 

つまり

 

 

 

 丸がついていないのは、青色申告でなく、白色申告になっているケースです。

 

申告書を拝見していると、白色申告が意外と多いのです。昨年だけで3件はありました。

 

特に外国人の方は、ご存知でないケースが多いです。

 

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給与所得だけの場合は関係ないのですが、

 

①不動産の賃貸収入(不動産所得)や、

 

②ご自身で商売をしている(事業所得のある)方は、

 

この青色申告の話が関係あります!

 

ご存知でない方は注意してお読みください。POINTは2つあります。

 

 

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【POINT1つ目 青色申告にするメリットは?】

 

一言でいうと、メリットしかありません。逆に言うと、青色申告にしないとデメリットしかありません(泣)

 

メリット①

青色申告特別控除として、10万円を所得、つまり儲けから控除ができます。

 

イメージで言うと、「10万円が経費にできる」イメージです。

 

(65万円を控除できるケースもありますが、必ずしも適用できないことあります。詳細な要件は少々複雑なため、今回はあえて割愛します。)

 

メリット②

備品等を購入した際も、青色申告であれば1つあたり30万円未満ならば、購入年度の経費で落とせます。

 

少額減価償却資産、と税理士業界では呼ばれています。

 

白色申告であれば、10万円未満でないと購入年度の経費で落とせません。

 

例えば、パソコンを購入して20万円だったケース。

 

青色申告なら購入年度の経費で落とすことが可能になってくるのです。

 

白色申告であれば、数年かけて減価償却をしないといけません。

 

メリット③

大規模修繕等をして赤字になった場合、3年間赤字を繰り越しできます。

 

白色申告は、赤字の繰越不可です。

 

 

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【POINT2つ目 届出書の提出時期】

 

青色申告にするには、下記リンクにある青色申告の届出書を確定申告期限までに提出する必要があります。 

 

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm

 

まだ提出されていない方は、確定申告期限までに提出が必須になります。

 

確定申告期限は、例年3/15ですが、今年はコロナの影響があれば4/15まで延長が認められています。

 

(なお、期中に個人事業主として新規に商売を始めた場合は、事業開始後2か月以内に提出しましょう。)

 

 

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こんなの当たり前でしょ、と思うかもしれませんが、実務上意外と多いのです。

 

白色申告の方が。 。

 

青色申告は、書類1枚を税務署に提出するだけです。

 

是非やってみましょう!!

 

内容をシンプルにするため、あえて割愛して書いていますので、実際は国税庁のホームページでお調べされるか、弊社までご相談ください。

 

お読み頂き、ありがとうございました♪

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